障害者雇用で働きながら結婚を考えている方へ。婚活で実際に見られているポイントと、収入・障がいの伝え方、今日からできる対策を障がい者婚活の専門家が解説します。

障害者雇用で働く人の多くが、結婚を考えるときに感じる不安

障害者雇用で働きながら、結婚を考える。そのとき頭をよぎるのは、「この働き方で相手が見つかるのだろうか」という不安ではないでしょうか。婚活アプリのプロフィールに「障害者雇用」と書くべきか迷う。年収や仕事の話になったとき、どう説明すればいいか分からない。一般雇用の人と比べられて、最初から候補にすら入れてもらえないのではないか。そう感じながら検索している方は、決して少なくありません。

障害者雇用だからといって結婚が遠のくわけではない

結論から言うと、障害者雇用で働いていること自体が、結婚を遠ざける決定的な理由になるわけではありません。婚活の場で実際に見られているのは、雇用形態そのものよりも「生活が安定しているか」「仕事や収入のことを落ち着いて説明できるか」「将来のことを一緒に考えられる相手か」という点です。

 

給与に加えて障害年金がある方、勤続年数が長い方、生活のリズムが整っている方など、状況は一人ひとり違います。それを自分の言葉で整理して伝えられれば、雇用形態だけでマイナス評価になることは少ないです。ただし、何も準備せずに一般的な婚活市場に入ると、表面的な情報だけで判断されてしまう場面があるのも事実です。だからこそ、伝え方と婚活の進め方に、少し工夫が必要になります。

なぜこの悩みが起こりやすいのか

弊社では普段、障がいのある方の婚活相談を受けていますが、「障害者雇用だと結婚が難しいのでは」という悩みは、一つの原因だけで生まれているわけではないと感じています。実際には、いくつかの要素が重なっていますので、どのような事例があるのかを一つずつご紹介させていただきます。

仕事や収入の説明のしにくさ

「障害者雇用」という働き方や、障害年金の仕組みは、当事者以外はあまり知られていません。給与や年金を合わせた総額、働き方の実態をどう伝えればいいか分からず、結果として何も説明できないまま終わってしまうことがあります。

周りの人との比較

婚活アプリや結婚相談所のプロフィールを見比べると、雇用形態や年収は一目で比較されやすい項目です。一般雇用の人と並べて見られると、それだけで不利に感じてしまいます。

コミュニケーションへの不安

仕事や収入の話は、障がいの話とセットで出てくることが多いテーマです。「いつ、どう伝えればいいか」が分からないまま婚活を進めると、質問されること自体が怖くなってしまいます。

自己肯定感への影響

婚活の場では、仕事や収入が「稼ぐ力」「生活力」の指標として扱われがちです。一般雇用の平均と比べて見劣りするのではと感じることで、それ以外の自分の良さまで見えなくなってしまうケースもあります。

このように、悩みは「雇用形態そのもの」だけでなく、伝え方やコミュニケーション、自己評価とも密接に関わっています。

障害者雇用はどう観られているのか?

きれいごとだけを並べるつもりはありません。婚活アプリや一般的な結婚相談所の中には、「障害者雇用」という表記だけで、内容を確認する前に候補から外してしまう人が実際にいます。これは事実として受け止める必要があります。

一方で、雇用形態の名称だけを見て判断する人ばかりではありません。実際に相談を受けていると、「肩書きより、堅実に働き続けられているかを見たい」「雇用形態より、無理のない生活設計ができているかが大事」と考える方にも数多く出会います。

大切なのは、「障害者雇用だから結婚できない」と決めつけることではなく、「何が課題になりやすく、どこを工夫できるのか」を具体的に整理することです。課題になりやすいのは、雇用形態や年収の表記そのものよりも、次の3点であることが多いです。

課題になりやすい点

①仕事・収入の内訳が伝わっていない

生活設計が見えていない

伝えるタイミングが決まっていない

工夫できる点

①給与・障害年金の内訳や働き方を自分の言葉で説明できるようにする

手取りベースの支出・貯蓄の見通しを整理しておく

障がいや働き方をいつ・どう話すか事前に決めておく

今日からできる具体的な対策

具体的な方法がわかっていなければ、婚活は前に進み辛くなるので、ここでは、今日から取り組める対策を紹介します。

  1. 仕事・収入の内訳を言語化する
    「障害者雇用で働いている」だけを伝えるのではなく、「給与が〇〇万円、障害年金が〇〇万円」といった内訳を、自分の言葉で簡潔に説明できるようにしておきます。数字を整理しておくと、聞かれたときに慌てずに答えられます。

  2. 手取りベースで生活設計を紙に書き出す

    額面ではなく、実際に使える手取り額をもとに、家賃・生活費・貯蓄のバランスを一度紙に書き出してみてください。相手に「この人はお金の管理ができている」と伝わりやすくなります。

  3. 収入以外の安定要素を整理する

    勤続年数、貯蓄額の傾向、持ち家か賃貸か、通勤の負担など、雇用形態や年収以外にも生活の安定を示す材料はあります。これらも合わせて伝えられるようにしておきましょう。

  4. プロフィールの書き方を見直す
    障害者雇用」とだけ書くのではなく、「〇年勤続」「障害年金と併せて生活基盤あり」など、具体的な一言を添えるだけで受け取られ方が変わります。

  5. 障がいや働き方を伝えるタイミングを事前に決めておく
    「初回に伝える」「数回会ってから伝える」など、自分なりのタイミングを事前に決めておくと、当日になって迷わずに済みます。

  6. 表面的な情報だけで判断しない層が集まる場を選ぶ
    婚活の手段によって、雇用形態や年収を重視する度合いは大きく異なります。障がいへの理解を前提とした出会いの場を選ぶことも、一つの工夫です。

  7. 一人で抱え込まず、第三者に整理してもらう
    自分の状況を客観的に見るのは簡単ではありません。仕事や収入、障がいの伝え方について、一度誰かに相談して整理してもらうことも有効です。

【想定ケース】障害者雇用で働きながら婚活を始めた場合

※以下は実在する会員様の事例ではなく、相談内容をもとに構成した一例です。

30代男性、精神障害があり障害者雇用でIT関連のサポート業務に就いている、という想定ケースで考えてみます。勤続5年で、給与と障害年金を合わせた年収は360万円(会社給料280円・障害年金80万円)。数字自体は決して低くないにもかかわらず、婚活アプリのプロフィールに「障害者雇用」と記載した途端に反応が減ったと感じ、婚活そのものに苦手意識を持ってしまいました。

このケースで工夫できるのは、雇用形態の名称を変えることではなく、「働き方の内訳」と「生活の安定度」を具体的に伝えられるようにすることです。勤続年数、給与と年金の内訳、家賃とのバランスを整理して伝えられるようになると、「障害者雇用だから収入が不安定」ではなく「安定して働き、見通しの立った生活ができている」として受け取られやすくなります。雇用形態や年収の表記は変えられなくても、伝え方は変えられる、という点がポイントです。

結婚相談所という選択肢

異性と出会う方法は、マッチングアプリ、自然な出会い、一般的な結婚相談所など、いくつかの選択肢があります。マッチングアプリは手軽に始められる一方、プロフィールの表記だけで判断されやすく、障がいや働き方の背景を伝える前に候補から外れてしまうことがあります。自然な出会いは、人柄を知ってもらいやすい反面、そもそも出会いの機会自体が限られやすいという課題があります。一般的な結婚相談所は、仲人によるサポートがある一方、障害者雇用や障害年金の仕組みへの理解が十分でない場合、説明を任せきりにできないこともあります。
 

こうした事情から、障がいのある方の場合は、障害者雇用や障害年金の仕組みを理解した上でサポートしてくれる専門的な婚活サービスを選ぶという方法もあります。雇用形態や年収の表記だけでなく、働き方や生活状況を含めて相手に伝える手助けをしてもらえることは、一人で婚活を進めるのとは違う安心感につながります。

ハグムでできること

私たち「障がい者専門の結婚相談所ハグム」では、障害者雇用で働く方の婚活サポートの事例がたくさんあります。雇用形態や年収の数字だけを見るのではなく、仕事の内容、給与と障害年金の内訳、勤続状況、生活のバランスまで含めてお話を伺い、どのように相手に伝えていくかを一緒に整理します。

また、障害者雇用という働き方や障害年金の仕組みへの理解がある会員様とのマッチングも行っているため、雇用形態の表記だけで判断されにくい環境で婚活を進めることができます。「自分の働き方で本当に大丈夫なのか」という不安を、一人で抱え続ける必要はありません。

まとめ

障害者雇用で働いているからといって、それだけで結婚が難しくなるわけではありません。婚活で見られているのは、雇用形態の名称よりも、生活の安定度と、それを自分の言葉で説明できるかどうかです。仕事や収入の内訳を整理し、伝えるタイミングを決め、表面的な情報だけで判断しない相手が集まる場を選ぶ。これらの工夫を積み重ねることで、状況は変わっていきます。

とはいえ、自分の働き方や障がいの伝え方が婚活でどう受け取られるのか、一人で判断するのは簡単ではありません。「自分の場合はどうなのだろう」と感じた方は、一度専門家に相談しながら整理してみることも、一つの選択肢です。

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